EU電池規則発効

EU電池規則(EU) 2023/1542が2023年8月17日に発効した。EU域内で販売される全ての電池が対象となる。

本規則は一部の規定を除き2024年2月18日から適用される。以下の内容が規定されている。

  • カーボンフットプリントの申告義務
    申告開始時期はバッテリーごとに定められている
  • リサイクル済み原材料の最低使用割合の開示が義務付けられた
    対象となる原材料はコバルト、鉛、リチウム、ニッケル
  • 廃棄された携帯型バッテリーの回収率や、原材料別再資源化率の目標値が導入された
  • 携帯用バッテリーを組み込んだ製品を市場に出す際に、そのバッテリーが製品の寿命の間、いつでもエンドユーザーによって容易に取り外し可能かつ交換可能であることを確保しなければならない。(2027年2月18日から)

また、EVバッテリー(電気自動車用バッテリー)、産業用バッテリー(2kWhを超えるもの)、およびLMTバッテリー(電動自転車用バッテリー)は2027年2月18日から、QRコードをバッテリー上に表示して、原材料構成、カーボンフットプリントなどに関する情報へのアクセスを確保する必要があることも定められている。

カーボンフットプリントの意味が良く分からないので、Chat GPTに聞いてみた。回答は以下の通り。

カーボンフットプリント(Carbon footprint)は、ある製品、サービス、イベント、個人、または組織が直接的または間接的に大気中に放出する温室効果ガス(主に二酸化炭素、メタン、一酸化窒素など)の総量を測定するための指標です。この指標は、特定の活動やプロセスが気候変動に対する貢献度を評価するために使用されます。

カーボンフットプリントは、以下の要因によって影響を受けます:

  1. 直接的な排出: ある活動や製品の製造・利用過程で発生する温室効果ガスの排出。例えば、車の運転、電力の使用、ガスや石油の燃焼など。
  2. 間接的な排出: 製品やサービスのライフサイクル全体にわたる温室効果ガスの排出。例えば、製品の製造、運送、包装、廃棄物処理など。

カーボンフットプリントを測定し、削減することは、気候変動の緩和に寄与する重要なステップです。個人、企業、政府は、より持続可能な活動やプラクティスを採用し、温室効果ガスの排出を削減することで、カーボンフットプリントを減少させることができます。また、カーボンフットプリントを削減する取り組みは、持続可能な開発目標(SDGs)の達成や、気候変動に対処する国際的な取り組みの一環としても重要です。

<By ChatGPT>

これはわかったようでわからない説明である。簡単なことを難しく表現している気がする。インターネットのいろいろなサイトで調べてみた結果:
「カーボンフットプリントとは製品やサービスのライフサイクルの各過程で放出される温室効果ガスの量を、二酸化炭素の量に換算して表した量である」
ことが分かった。ChatGPTの説明に抜けているのは「指標」と言っているものが二酸化炭素の量に換算した値だということであった。

この規則の施行で私が期待するのは、アイフォンのバッテリーが堂々と自分で交換できるようになることであり、「バッテリー不明な部品」というメッセージは出なくなるということでもある。ただし、日本向け製品には義務はないので、そうならない可能性はゼロとは言えない。