どっち通行?

2022年12月1日現在、東京新宿駅西口の小田急デパートは建て替えの準備に入っている。これに伴って小田急線の地下出口の周辺の通路(下記参照)では通行規制を行っている。

Android版Google Mapより

上記地図のコンビニエンスストアは衝立で囲われて、付近は以下のようになっている。

部分拡大図

青の矢印は歩行者の通行区分を表している。写真左下の水平方向の通路は右側通行、右の垂直方向の通路は左側通行である。天井からの吊看板と床の矢印で通行区分が示されている。

上記写真中、緑の矢印は筆者が以下の写真を撮った位置と向きである。

Photo2

 

Photo3

 

Photo5

 

Photo6

Photo2とPhoto3は縦方向の通路(左側通行)であり、Photo5とPhoto6は水平方向の通路(右側通行)である。次のPhoto4はPhoto3の位置から衝立の角に向かって撮ったものである。

Photo4

水平方向の通路の左端(地図の外)と垂直方向の通路の上端には誘導員が立っており、拡声器を使って、それぞれ右側通行と左側通行をするように案内している。しかし、水平方向の通路を通る人は、ほとんど通行区分を守っていない。通路の入り口に看板と床の矢印があり、アナウンスで知らされるにも関わらず左側通行しているのである。Photo5に見られるようにアナウンスや矢印の表示を守った右側通行している人とぶつかりそうになったりするにも拘らずである。筆者も地図の左側からこの通路に入るときにはつい左側通行をしてしまう。どうしてであろうか。

仮説は2つ立ててみた。よく言われていることであるが、ヒトは左側通行が自然であるという理由である。心臓が左にあり、左側を無防備にして他人とすれ違うことに不安を感じるので通路の左側を歩くという都市伝説のような仮説である。もう一つの仮説は、先の垂直通路へ左折する人が多く、小田急改札から来た人も合わせて多くの人が左側通行することが分かっているから最初から左側通行してしまうというものである。後者は少し牽強付会のきらいがある。Photo6の右側の女性2人はこの先で右折するのに左側通行しているのである。筆者は都市伝説の方を信じたい。

誰が決めたかわからないが、なぜ、このような通行区分にしたのであろうか。つながった2つの通路の通行方向が異なるというのはとても不自然である。決めた側には何らかの理由があったのかもしれないが、歩行者には迷惑なだけである。今日も通勤時間帯のこの通路は混雑するに違いない。

話はそれるが、鉄道の駅構内の階段などにも通行区分が指定されているところがある。右側通行だったり左側通行だったり同じ鉄道会社でもバラバラである。それぞれの駅が決めているように思える。人の流れを観察したうえで決めているのならよいのだが、上記のケースのように人の流れが錯綜しているところを見てしまうとそれが行われるとは考えにくくなってしまう。はたして実際はどうなのであろうか。