どう違うのか0.00%と0%

通勤列車内で酔わない梅酒の広告を見た。方やAlc. 0.00%、もう一方はAlc. 0%。なぜ表示が違う?

チョーヤ梅酒株式会社の広告ポスターより

数学的に考えれば0.00%には0.005%未満のアルコールは含まれる可能性があり、0%は0.5%未満のアルコールが含まれる可能性があることになる。

0.00%の方には「ノンアルコール」、もう一方には「本格梅酒仕込み」と書いてある。このあたりが違いを示していそうだ。市販のノンアルコールビールの表示を調べてみたら以下の通りであった

サントリー ALL-FREE  0.00%
アサヒ DRY ZERO     0.00%
キリン カラダFREE   0.00%

日本ビール 竜馬1865  0.000%
ドイツ  Veritasbräu   0.0%

ビール以外のノンアルコール飲料を調べてもほとんどが0.00%という表示であった。これは何かの決まりがあると思い、アルコールの度数を表示するのは酒だから、まず酒に関する法律を調べてみた。

酒税法第2条には、「この法律において「酒類」とは、アルコール分一度以上の飲料(薄めてアルコール分一度以上の飲料とすることができるもの(アルコール分が九十度以上のアルコールのうち、第七条第一項の規定による酒類の製造免許を受けた者が酒類の原料として当該製造免許を受けた製造場において製造するもの以外のものを除く。)又は溶解してアルコール分一度以上の飲料とすることができる粉末状のものを含む。)をいう。」とある。

表示に関しては食品表示法で酒類については1度刻みでアルコール度数を表示しなければならないと規定されており、13%などという%での表示も認められている。さらにビールでは0.5度刻みの表示も認められている。したがって、5.5%という表示も認められているのである。

酒税法によれば、アルコール分1%未満の飲料は酒類ではない。ノンアルコール飲料は酒類ではないのでアルコール度数表示の法的義務はない。インターネットを探すと「酒類の広告・宣伝及び酒類容器の表示に関する自主基準」というものが見つかった。飲酒に関する連絡協議会という団体が制定したと書かれている。この協議会は酒類業中央団体連絡協議会(酒中連)の9団体で構成されており、ビール酒造組合と全国地ビール醸造者協議会がそれに含まれる。この自主基準によれば「ノンアルコール飲料とは、アルコール度数0.00%で、味わいが酒類に類似しており、満20 歳以上の成人の飲用を想定・推奨しているものとする。」とある。つまり0.00%という表示はこの定義によっていると考えられる。日本ビールはこれらの組合に加盟していないので0.000%という表示を使っているのであろう。ドイツのVeritasbräuも組合には加盟していないので0.0%なのであろう。とにかくノンアルコール飲料は一般的には0.00%と表示しているようである。さらに、「製品に20歳以上の者を対象としている旨を表示する。」とある。上記広告にもそのことが下部に記載されている。

さて上記広告のアルコール度数表示である。0%の方は0.5%未満のアルコールが含まれている可能性がある。本格梅酒仕込みだから梅酒からアルコール分を何らかの方法で除去したものだろう。ドイツではノンアルコールビールはビールからアルコールを抜いて作ると聞いたことがある。最近出た国産微アルコールのビールも同じ製法だ。のん兵衛の私には0.00%のいろいろ味付けをしたノンアルコールビールより微アルコールビールがおいしく感じられる。CHOYAの酔わない梅酒も0%の方がおいしいに違いないと私は思う。上記広告には0.00%と0%の製法の違いを分かりやすく説明してほしかった。