以前、株式会社パセイジのWebサイトの「とくダネ!ナオキ」というコラムで中国人の名前について話題にした。日本の新聞が正しい発音を表記していないという話である。
ところが最近様子が変わった。大新聞が中国人の人名にカタカナで読みを付け始めたのだ。まだすべてではないが習近平など著名人の読みを付け始めているのだ。以下に朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞(以下、日経新聞と記載)の3誌の例を載せる。毎日新聞には読みが書かれた記事を見つけられなかった。



まとめると次のようになる
- 朝日新聞 シーチンピン
- 読売新聞 シージンピン
- 日経新聞 シー・ジンピン
- 参考:英語 Xi Jinping
まだ、始まったばかりの動きなのでばらつきはしょうがないが、漢字変換すると次のようになり、朝日新聞の読みに他意を感じるのは筆者の思い込みであろうか。
シーチンピン(珍品)
シージンピン(人品)
朝日以外の読みのほうが現在の中国語の発音に近い。中国語の発音は時代によって大きく変化してきたが、「しゅうきんぺい」という日本語の読みは漢時代の発音(漢音)に近いらしい。
過去の記事を読む限り最初に「読み」を入れたのは読売新聞だと思われるが、証拠があるわけではない。
まだ、全ての中国人人名に読みが付いているわけではないが、良い動きだと思う。最近亡くなった江沢民については、
読売新聞 ジアンズォーミン
朝日新聞 見つからず
日経新聞 ジアン・ズォーミン
英語 Jiang Zemin
であった。
読みは各誌で申し合わせて統一してほしいが、このような読みの記載は、ぜひとも続けていただきたい。他紙もこれに見習ってほしい。